THE KINGDOM POST

まことに小さな国が、開化期を迎えようとしている。

会社説明会で内定者がドヤ顔で就活経験を語る謎のコーナー、やめたらどう?

よく会社説明会とかで、内定者が出てきて、就活経験を語ったり、就活生の質問に答えたりするコーナーがある。私は、ああいうのを企業が「公式に」やるのはいかがなものかと思う。

 

実際採用した企業は、彼ら内定者に、なぜ内定を出したのか、どういうところを評価したのかなどをちゃんと説明をしているのだろうか。おそらく、していないというのが大半だと思う。内々定の電話を入れて、内定式があって、内定承諾書を出してもらって、懇親会があって…というように、そこまで込み入った話はしていないはずだ。

 

そうすると彼らは、本当は自分がなぜ内定を得たのかもはっきりと分かっていないのに、自らの就活経験からどのような点がよかったのかを、想像で喋ってるに過ぎないことになる。そのような前提でのアドバイスは、はたして役に立つのだろうか。こういう行動や発言、考え方が評価を受けたと語ったとしても、その人の人柄や面接官の感性から、たまたまそれが高い評価を受けただけで、万人に当てはまる「必勝法」というわけではないだろう。

 

あのようなコーナーを、企業が説明会で公式にやるとなると、それが企業の公式見解と受け取られかねない。しかも相手は藁にもすがる思いの就活生だ。誤った考えや理解を植え付ける可能性も高い。

 

それよりかは、今年はこういう内定者がいて、どういうところを評価して、彼等に内定を出したのかを説明する。そのほうがまだ就活生にとっては有益だろう。まあ、そんな手の内を明かすようなことは開示しないだろうけど。

 

もちろん情報を受け取る就活生側も、内定者の話などあくまで参考にすぎないという意識が必要だろう(それに限らず、就活サイトから本ブログに至るまで、全ての情報はあくまで参考にすぎないわけだが…)。就活生に求められるのは、内定者の経験を、そのまま再現することではない。当たり前のことを言うようで大変恐縮だが、そういうものにとらわれず、自ら考え行動するということが、結局は大切になるのだろう。